地域に寄り添う伴走型営業メソッド!時代とともに経営改革に取り組む老舗株式会社丸金商会

蛇口をひねればキレイな水が出る日本。当たり前を支えているのが地域の水道設備会社資材を供給する材料問屋です。

とはいえ、水道業界といえば3kと言われる「汚い・きつい・危険」といったイメージを持つ方もいるのでは?

なかでも株式会社丸金商会はまもなく創業80年を迎え常に地域の課題と向き合ってきました現状に満足せず、より良い豊かな生活を見据えて地域に伴走しています

今回は水道資材を供給する管工機材問屋の採用担当者森永さんに、これまでの歩みと、展望について聞いてみました。

最高齢81歳!?老舗会社が大手と戦い続けられるワケ

改めて事業内容をお伺いしてもよろしいでしょうか。

ルーツは戦時中や終戦間際に金属製品が不足した中で、
の祖父が始めました。
金属製品を扱うってことで「金」という文字を入れ、社名に丸金商会となりました。
時代の変遷とともに、「水」というインフラに関わる商材を扱うようになり、柔軟に対応してきました。
現在の軸は「水」にはなるんですけども、社会問題や地域の困りごと抱える課題に対して新規事業・既存事業を展開しようと思ってます。


同業他社さんは近くにはいらっしゃるんですか。

もちろんです。うちは売り上げ規模が55億ぐらいですけど、全国規模だと3000億ですね。
名古屋とか都心の同業者だと200億とか100億とかですね。そういうところと戦ってるというか。
大手はスケールメリットを生かして価格戦略で来るんですけど、私たちはそうじゃなくて、伴走型営業を売りにしています。80年ほど、何代にもわたってお客さんとお付き合いがあってお客さんと共に今までもこれからも、歩んでいきたいですね。


御社のお客さまは個人の方ですか。

売り上げの9割はBtoBですね、水道業者・建設会社さんや市町村です。
4代にわたってお付き合いがあるお客さんもいらっしゃいますね。
うち主催で年に2回ぐらい展示即売会をやっています。次で98回を迎えます。お客さんは家族連れで来るので、その子たちが大きくなって、親の跡継いでというお付き合いもあります。
もちろん、独立とか新たに起業してお付き合いが始まったお客さんもたくさんいます。

地元ならではなんですね。

私たち、60歳で定年退職なんですけど、それを超えて70歳とか、今も最高齢が81歳の社員がいるんですよ。40~50年前のあの時のあの現場だなんていう話をしてね、お客さんと喜怒哀楽を共有してて、ほんとに単なるお客さんと仕入れ先じゃなくて、人と人との付き合いもすごく大切にしています。
仕事に対して真剣に取り組んでると、良い仲になるのかなと思ってますね。


職種や現場ならではの特徴や面白み大変さはいかがですか。

うちは豊富な在庫ストックがあります。水道工事とは、突然材料が必要になることが多くてですね。
そんな時にお客さんが、丸金なら置いてあるだろうと認識を持っていただいてるので、頼りにされてますね。
あとは保有してる車両が全拠点で約70台ぐらいあるんで、お客さんの要望に応じて行くこともあります。価格だけじゃない、サービスと信頼で勝負しているのが特徴的なところではあるのかな。

お客さんが困ってるのでなんとかしようっていう気質というか、心意気ですね、営業マンの中には染み渡ってるのかなと。

在庫ってそこまで置いてないものですか。

経営者目線で言うと、なるべくお金は使いたくないというか。
売れるまでのタイムラグがあるので、経営コンサルタントさんは在庫の回転率も見ますからね。
ただ私たちは都心ではないので、もし物がなくて仕入れると翌日どころか翌々日とかになってしまう。
そうすると水漏れ・水が出ないとか、機械が止まってしまうのにすぐ対応できないんですよ。
うちが持ってれば、被害が最小限になりお困り事を解決できるので、意図的に多く持つようにはしております。

トヨタさんに繋がる工業用水もあるんで、水が止まると、1時間で何百万とか何千万とか損害賠償の訴訟を起こされちゃうみたいな。
それぐらい水って大切ですし、春先に例えば農業用水も止まると、作物もできなくなるので、特に関連する商品というか補修とか具材はたくさん持つようにしています。

大きい売り上げに目が行きがちですけど、この地域は新築よりは、修繕、改修、取り替え、小さな積み重ねが多いので、お客さんの仕事を私たちも大切にしていくスタンスかな。


一流の中小企業」を目指して一緒に働くあなたの幸せも保証!新卒歓迎

どのような方に入社してもらいたいですか。

私たち新卒採用を重要視してきたんですけど、新卒だと現実問題なかなかね、学生さんはやっぱり大手に目を向けることが多いのかな。
私たちは入社してもらったら、定年するまで一緒に働きたいなと思うんですけどね。
時代は転職になってきているからね。色々と点々した中でも、ここで長く働いてみてもいいかなと思える会社になってきたのかなとも思ってるので、長く働きたいと思う方にうちの会社を知ってもらい、応募してほしいと思ってます。
一流の中小企業ということで。笑


キャリアアップの環境はありますか。

例えば既存事業は新入社員から主任、係長、課長、次長、部長のようにエスカレーターを上るよにキャリアアップするという安定的なキャリアを踏む。新規事業はですね、主に20代後半とか30代の前後ぐらいの方が事業責任者としてやってますので、挑戦的に取り組むこともできます
若い頃から責任を持つのは大変ですけど、良い待遇、やりがいっていうのはよく感じる。

社内ベンチャーじゃないですけど、自分が起業したいとか、事業始めたいという時は、私たちも新しいことチャレンジしてきたので、ノウハウを伝えながら、人や許認可、お金というのを一緒に工面しながら、挑戦的なキャリアを支援できると思います。


社員と話す機会や交流はありますか?

年に2回方針発表会があるのと、月に1回全社会議があります。
リアルだけじゃなくてオンラインも含めてですけど。
この地域にはこういうサービスが必要じゃないですかとか、こういうところが私たちで解決できたら助かる人がいるんじゃないか、といったことは常々自分の生活の中でもアンテナ立てて、本当に必要とされて事業化できそうな時はやります。
今まで新規事業は私が全部発案して立ち上げてきたんですけども、これからは発案するような社員を育てていきたいなと思います。中には事業立ち上げをやりたいと入社してきた子もいます。



支店は離れていても、皆さん交流があるんですか。

コロナ前までは月1回の会議は必ずリアルで全員集合してまして、2ヶ月に1回は懇親会もやって、非常にみんな仲がいいというかね。
得意不得意をカバーし合いながら、みんなが良い仕事をしてくれてますよ。風通しのいい職場ですね。コロナの時はzoom等を活用し、リアルで会わなくても回るようにしてくれました。今も年に4、5回はキックオフパーティーだとか、親交を深める場があります。


お客様もですけど、社員同士の方の繋がりもすごく大切にされてるんだなと伝わってきました。


子育て一巡したメンバーも戻ってきてくれてますね。社内結婚も多いです。

男性社会だと思っていました!

7対3で、やはり男性の方が圧倒的に多いです。
営業以外のサポートする部門は女性陣が活躍して貢献してくれてますね。本当に女性なしでは回らない会社になってるので、助かってますね。

社内結婚は何組ぐらいいらっしゃったんですか。

20年ぐらい社員の結婚式に出てますけど、もう30人以上スピーチしてます。そのうちの社内結婚が7組ぐらいかな。



いや10組以上いますね。
1年に1組は…4年連続がありましたね。

今でも何人か付き合ってんじゃないですか。私は知らないようにしてますけど笑


ワークライフバランスを重視!地域の抱える問題を解決するLocalSDGs」の魅力

本当に働きやすい職場なんですね。逆に、求職者にとってネガティブなエピソードはありますか?


いわゆる3k、きつい、汚いとかはなくなりましたし、今は平日は会議をなくして、休みも増えましたね。
休みは4年前まで105日ぐらいしかなかったのが、今110日で、来年が112日。
今後115から120日ぐらいまで増やそうと。有休もみんなよく取るしね。有給とる社員が増えたので全員揃わないですね

結構土日とかも忙しかったんですか。


昔は、毎週土曜日出勤してましたし、休みが80日や90日とかね。


お客様の建設業界も今年からいろんな労務管理が入りましたから、私たちの休むことに理解もされてます。交代勤務とかで全員出ずに半分で回すなど対応してます。


プライベートと両立ができますね。

社長に就任して15年ですけど、1番にワークライフバランスを提唱してて。
ただそれって、仕事を抑えてプライベートを充実させるじゃなくて、仕事もめいっぱい一生懸命やって、プライベートも一生懸命頑張るから充実した人生になる。、だから勤務日数は少なくなってくけども、それ以上に効率良く充実して仕事をしないと実現できないよねという話をよくしています。

今まで1人で仕事を抱えてたのを、自分が忙しかったら周りに助けを求めたりするジョブシェアをして…そういう取り組みをみんなでした結果、時間外労働は減ってます出勤日数も減ってますけども、売り上げは逆に上がっている状況はできつつあるのかな、まだまだ十分じゃないと思うんですけど。

ワークライフバランスを提唱するようになったきかっけはなんですか。

私が社長に就任した時はここにいる森永もそうですけど、23時、0時まで普通に働いてたんですよ。それが東日本大震災ぐらいからですね、潮目が変わってきて、21時に完全施錠するとか。
今19時半まで来たので、将来19時までには完全施錠にしたいなとは思ってます。
でも、その19時半が、いろんな打ち合わせだとか、問い合わせが来るので17時半から19時ぐらいが、お客さんとうちの社員がやり取りする時間になっちゃってるので、なかなか19時半の壁が突破できない。

8時半~17時半が定時ですけど早い時間に来て、早い時間に帰りたい社員がいるんで、早出してもらってお互い助け合いながらやってます。


社員同士の助け合いができるのはメリットですね。ここだけの裏話みたいなお話しも伺えますか。

冗談まみれで言うのは「昼の水商売」と言ってるんですけど、本当に「水」に携わる仕事なのでね。
人間が生きる限り、水は必要不可欠で、安定志向と言われる公務員や銀行さんよりも、実は業界的に見たら水が1番安定してるんじゃないかなと思ってまして。

よく海外に行くんですけど、日本みたいに、蛇口をひねれば飲むことのできる水が出るとか、汚いものが臭いなく綺麗に流れてくるというのは、なかなかないことなんですね。
お客さんと一緒になって地域の水を守る、製造業を守るのが非常に誇らしいというか、コアな部分ですね。



確かに。1番安定してる、なくならないお仕事だなと思いました。

「水」も様々な「水」があるので、皆さんが普段使う上水道、工場には工業用水、農業で使うのは農業用水です。
水は本当に奥が深くてですね、水のスペシャリストですね。笑

IT業界とかと比べてかっこよくはないですよね。でも、必要とされているので、この業界は本当に老舗が多いです。

だからこそ、御社内で長く働かれてる方もいらっしゃるんですね。

お客さんと一緒になって、なるべく効率良くいい仕事ができる雰囲気にはなったと思います。
社員同士も仲が良く助け合っているからでしょうか。新規事業では「LocalSDGs」って僕が名付けたんですけど、この地域でSDGsになぞられたような課題解決にも取り組んでます。


社内でSDGs委員会も立ち上がり、発信活動をしています。今後もこの地域に寄り添って事業活動を続けていきたいです。

穏やかで温かみのあるやり手社長のユーモア溢れる魅力的なお話しを聞くことができました。

社員を大切にしていて、地域に根差した「一流の」中小企業です。

人の人生を支える水のプロフェッショナルになり、新たな事業展開もしていくぞ!・という方は、ぜひ一度お話を聞いてみてはいかがでしょうか?