はじめに
転職を考えるときに、「自分に自信が持てない」「本当にやりたいことがわからない」という不安を抱えることは少なくありません。この記事では、精神科医の水島広子氏が著書『本当の自信を手に入れる9つのステップ』で語る「真の自信の育て方」をご紹介します。
成果にとらわれない自信の築き方や、自分らしさを大切にして新しいステップを踏み出すためのヒントが詰まっています!
成果による自信の脆さ
「自分は自信がある」と思っている人の多くは、「成果」によってその自信を感じていることが多いです。たとえば、周りの友人より偏差値の高い大学を卒業していたり、営業成績でトップを取ったり、外見が良くてモテたりすることが「自信」の源になっていたりしますよね。
でも、こういう「できること」による自信は、実はとてももろいんです。なぜなら、それができなくなった瞬間に、自信がガラガラと崩れてしまうから。たとえば、新しい職場では周りの方が高学歴だったとか、太ってしまって急にモテなくなったとか、そんなふうに状況が変わるだけで、急に自信がなくなってしまうことがあります。
成果を出せる自分=人間として価値がある、と思い込んでしまうと、その成果が出なくなった途端に「自分には価値がない」と感じてしまうんです。こういった「できるから生まれる自信」は、一見強そうに見えて、実は成果や状況に左右されやすくて不安定なんですよね。
本当の自信って、こういう成果や状況に左右されない「自分らしさ」からくるものなんです!
本当の自信とは
本当の自信って、「自分のあり方」をそのまま受け入れることで手に入るものなんです。
簡単に言うと、「人に優しくありたいな」とか「人とのつながりを大切にしたいな」と思っている自分に対して、「なんか自分、いい感じじゃん」って思えること。
そして、そういう「あり方」を大切にしている自分を誇らしく感じることです。
ここで、「こうありたい」と「こうあるべきだ」は似ているようで、実は全然違うんです。
たとえば、「人には優しくするべきだ」って考えていると、「ちゃんと優しくできたかどうか」という成果で自分を評価しちゃいますよね。もし人に優しくできなかったら、「自分はダメなやつだ…」って自信を失ってしまいます。
でも、「人に優しくありたいな」って思うのは、できるだけそうしようとする姿勢のこと。
実際に優しくできたかどうかはあんまり重要じゃないんです。
自分のあり方を「いい感じだな」って思えるこの感覚こそが、自己肯定感や自尊心の正体なんです。こうやって自分のあり方を誇らしく思うことで手に入れた自信は、何か失敗したくらいじゃ簡単に折れない、本当の自信になるんですよ!
不安と自信の違い
環境が変わるとき、「うまくやっていける自信がないな…」と感じることってありますよね。たとえば、転職するにあたって「新しい職場で上手くやっていけるかな?」と不安に思う瞬間。
でも、これって「自信がない」というより、「不安」を感じているだけなんです。不安は、状況を知らせるサインのようなもの。これは生き物としての自己防衛機能で、「安全が確保されていないよ!」と教えてくれる感情です。
たとえば、庭に生えている謎のキノコを見たとき、「もしかしたら毒キノコかも」と不安を感じるからこそ、食べずに済むわけです。不安があるおかげで慎重になり、危険を避けることができるんです。
転職のときに不安を感じるのはごく自然なことですが、これを「自信がない」と感じてしまうと、自分を否定してしまいがちです。
多くの人が「転職に自信がない」とか「私はダメな人間だ」と感じてしまうのは、不安と自信のなさをゴチャゴチャにしてしまっているからです。
不安を感じること自体は当たり前のこと!それを「自信がない」と捉えると、「自分は弱いんだ」と思ってしまい、どんどん自信が下がってしまいます。
「自信がないな」と思ったときは、実は「不安なんだな」と言い換えるようにしてみましょう!そうすることで、自分の弱さではなく、ただの自然な気持ちとして不安を受け止められるようになります。
今はこれで良い!
「あのとき、もっと努力しておけばよかった…」と後悔してしまうことってありますよね。でも、そんなときは「いや、あのときはあれがベストだったんだ」と自分の選択を受け入れることが大切なんです。
「努力すれば何でも達成できる」という考え方にとらわれすぎると、逆に苦しくなってしまうこともあります。頑張っても目標に届かなかったとき、「自分はダメなんだ」と思い込んでしまいがち。実際、この考え方が強い人ほど、失敗や挫折で心が折れてしまいやすいんです。
大事なのは、「今までの自分はこれが限界だった」「今はこれで良い」と受け入れること。そうすることで、自然と「今」に集中でき、過去の後悔や未来の不安から解放されます。結果的に、成長していくための土台ができるんです。
自信を持ちたいなら今に集中する
「自信を持ちたい」と思うと、つい過去の失敗や未来の心配にとらわれがちですが、一番大切なのは「今を大切にしたい」という気持ちでいることなんです。
ここで大事なのは、「今に集中できているかな?」とか「今の成果はどうかな?」と考えすぎないこと。成果を気にしていると、「自分はちゃんと集中できてるかな?」と、かえって気が散ってしまうんです。そうすると集中もできないし、結果的に成果も下がりやすくなります。
そして、その成果を見てまた「やっぱり自分はダメだ…」なんて思ってしまうと、どんどん自信がなくなる悪循環にはまってしまいます。なので、「とにかく今を大切にしよう!」くらいの気持ちでいる方が、自分の力を発揮しやすくなり、自信も自然についてきますよ!
完璧主義を手放す
そもそも、私たちはいろんな限界を持っている人間なので、「完璧」なんてものはあり得ないんですよね。それなのに完璧を目指してしまうと、常に「どこかでミスしているんじゃないか?」と自分を厳しい目で見続けることになってしまいます。
もちろん、どんなに注意深くしても、ミスは起こります。すると、「あんなに完璧を意識してたのにミスするなんて、私はダメだ…」と自信を失ってしまいがちです。完璧を目指すことで、むしろ自分にプレッシャーをかけすぎてミスが増え、悪循環にはまってしまうんです。
本来、人間は「今」に集中しているときに力を最大限に発揮できます。でも、完璧を目指していると、「ミスがあったらどうしよう」とか「何かが足りないかも」と常に頭を悩ませてしまって、目の前の仕事に本当に集中できていない状態になってしまいます。そうなると、当然ミスも増えやすくなり、自信もどんどん低下してしまうんです。
完璧主義を手放すことで、「今」に集中することができ、自然と自分のベストを尽くせるようになりますよ。
少し肩の力を抜いて、「できる範囲で最善を尽くせばOK!」と考えるほうが、結果的に自信を保ちやすくなります!
価値観にフォーカスする
そもそも、私たちは「価値がある」存在としてここにいるわけです。だから、「私には価値があるんだろうか?」なんて考えること自体がナンセンスなんですよね。でも、自信を持てない人ほど、自分の価値を気にしすぎてしまうことが多いんです。
だからこそ、「自分の価値」を気にするのではなく、「自分が価値を置きたいもの」や「自分が大切にしたいもの」に意識を向けてみましょう。それが、「自分はこうありたい」という、自分らしい生き方に繋がっていきます。
たとえば、自信がなくて「相手から好意的なことを言われても、自分にはそんな価値なんてない」と距離を取ってしまう人もいますよね。でも、そのときに「自分の価値」を気にするのではなく、「自分は人と誠実に向き合いたい」というあり方を意識してみるとどうでしょう?相手の言葉を真摯に受け取ること自体が、価値のある行動に感じられてくるはずです。「自分の価値」を探すのではなく、「自分がどうありたいか」にフォーカスすると、少しずつ自信が湧いてきますし、自分らしく生きやすくなるんです!
まとめ
成果や能力ではなく、「自分のあり方」を大切にすることが、本当の自信を育むためのカギです。不安は無理に消すものではなく、自分の気持ちを見つめるチャンスと捉え、今この瞬間に集中することで自信が自然と湧いてくるでしょう。完璧を求めすぎず、自分の価値観を大切にして生きることで、転職や新しい挑戦にも前向きに進むことができます。
そして、もし「自分に合うキャリアを見つけたい」「本当の自信を持って次のステップに進みたい」と思ったら、キャリア相談を活用してみるのもおすすめです!
自分に合った道を見つけるためのサポートがきっと役立つはずです。